後期高齢者と団塊ジュニア

後期高齢者の若かりし頃の夢はサラリーマンになって家庭を持ち住宅を持つことでした。

懸命に勉強し、働きリビング、ダイニングそして個室のある住宅を持つことでした。

戦後まもなくの頃、住宅公団の標準モデルは3DKの共同住宅でした。

入社して、設計に配属になった時は日水の社宅の設計は基本的に公団仕様をモデルにして5階建ての共同住宅を設計しました。

そして今、後期高齢者の子供達として育った団塊ジュニアが社会の中心エンジンとして活躍しています。

2DK.3DKで育った団塊ジュニアには後期高齢者の夢だった住宅の私的空間をすでに持っていて、逆に地縁、血縁の共同体から離れてしまいました。

自由と民主主義を享受して飽食と繁栄の幼少期を過ごしました。

今高度成長期が終わり、後期高齢者の夢だった中で育ち新たな夢はどんなことなんだろう?

結婚せず子孫を残さない選択をする人も増えて、政府の少子高齢化対策だけではビジョンが見えないので人口は今後も増えていくことは期待できそうにないです。

地縁、血縁に頼らずまた社縁にも頼らなくなった団塊ジュニアは何を故郷に持ち何を夢としていきていくんだろうか?